スペインの「行事」=クリスマス=
スペインのクリスマスは日本のお正月のような感じかもしれない。
家族が集う。
親子だけではなく、親戚一同が集う。
結婚した子供たちが戻ってくる。
1人暮らしをしている子供たちが戻ってくる。
24日は殆どの仕事が午前中で終わってしまう。
その午前中も浮足立っている。
場所によっては殆ど仕事になっていない。
社員同士で、夜はどこで誰が集まるか、何を食べるかを嬉しそうに話し続ける。
結婚している場合、どちらの親の方に行くのかが問題になってくる。
クリスマスイブは一晩しかないので、結構難しい。
クリスマスイブは夫の家族と、大晦日は妻の家族と、というように分けている人もいる。
クリスマスイブの食事はその家庭によって違う。
オーブンで大きな肉料理を作る家庭もあれば、魚料理の家庭もある。
エビは箱買いするので、フライパンでニンニクと一緒に炒めたり、ゆでたりして食べることが多い。
エビには番号で大きさが決められていて、No.1が一番大きい。
頭も殻もひげもついたままの大きなエビが箱にぎっしり詰まっている。
私は毎年会社からもらうクリスマスプレゼントの中に、エビがあったので箱買いしたことはない。
一箱全部いっぺんに使うことはないので、使わない分はジップロックに入れて冷凍しておくのだが、ヒゲやら足やら、ツンツンしていてジップロックに穴が開く。
指もツンツン刺されて痛い。
エビの体長よりも長いヒゲが箱にも台所のシンクにも散乱して面倒くさい。
この日に食べられるのは、エビ、生ハム(足1本購入やプレゼントでもらったりする)、メインは家庭によって違うが、スペイン人が大好きなクリスマスのお菓子。
トゥロンという、はちみつとアーモンドをたっぷり使った板状の甘い甘いお菓子。
柔らかめのものや、硬くて歯が折れそうなもの、チョコレート味などたくさんある。
ポルボロンというホロホロ崩れるクッキーもある。
これもアーモンドが入っている。
他にもたくさん、この時期にしか出回らない日持ちのするお菓子がある。
また、トゥルーチャという家庭で作られる揚げ菓子もある。
これは餃子の皮のようなものに、サツマイモをゆでてつぶしたフィリングにレーズン、シナモンを入れて包み、油で揚げたもの。
作りたては、皮がカリカリしていておいしい。
食べるものも、集う人も、家庭によって様々だが、この日は皆家で過ごす。
レストランは開いていない。
なぜなら、レストランの従業員もクリスマスを家族と過ごしたいからだ。
お店も、いつもより早く閉まる。
会社によってはこの日閉めてしまうところ、13時でシャンパンで乾杯して終わるところ、と様々だ。
タクシーも殆ど走っていない。
市場などは大賑わい。
この日の午前中に新鮮なものを買い求める人でいっぱいだ。
チップもはずむ人が多く、市場ではチップをかごに入れると、大きな手持ちの鐘を「カランカラン!」と鳴らしてくれる。
それが、ますます人々の気持ちを浮き立たせる。
お昼がメインのスペインは、この日もしっかり昼食をとる。
昼食後休憩をとって、その後夜の食事の支度にとりかかる。
大丈夫。時間はある。
集い始めるのは夜の9時だ。
そして夜中まで続く。
サンタさんの習慣は、他の国から入ってきた習慣なので、プレゼントはメインではない。
しかし最近では、ちょっとしたプレゼントもするようになってきたが・・・。
スペインでのプレゼントの日は、1月6日のレイエスという日。
これについてはまたいつか・・・。