スペインの「住」=玄関扉=

日本では玄関のドアは外に向かって開ける。

 

スペインでは、と言うよりたぶんヨーロッパでは、家の内側に向かって開ける。

アメリカも家の内側かな?

中国とか韓国はどうなんだろう。

 

いつだったか、日本のように外に向かって開けると、悪い人(?)が入ろうとしたときに阻止しにくい、と聞いたことがある。

まあ、だからヨーロッパでは内側に開けるのかどうかはわからないが・・・。

 

各部屋のドアだって、内側に向かって開けるのに、なぜ玄関のドアだけ外に向かって開けるのだろう。

Welcomeの気持ちを表しているのか・・・?

日本のホテルはドアは内側に開けるよね。

狭い日本の玄関で内側に開けるとそれだけスペースを取られるからだろうか・・・?

 

スペインの玄関ドアは全てオートロックだ。

鍵を持たずに外に出てしまって、万が一ドアがバタンと閉まってしまったらもう入れない。

鍵は内側からも外側からも鍵を差し込めるタイプで、日本のマンションにあるような、外側からは鍵を差し込めるけれど、内側からはつまみを倒して鍵をかけるタイプは見当たらない。

なので、人によっては、鍵を内側からさして置く人がいる。

こうすると外側から誰かが鍵穴に何かを差し込んで開けようとするトラブルを避けることができる。

しかし、この状態で1人外に取り残された場合、鍵を開けるレスキューを呼んでも、そう簡単には鍵を開けられないことになる。

24時間いつでも来てくれる、鍵レスキューなるものが存在するのだが、鍵穴に鍵が差さっていないとかなり簡単に開けてくれるが、そうでないとドアを壊すことになりかねない。

 

スペイン人で、常に鍵をじゃらじゃら持っている人が多いのは、玄関の鍵以外に、マンション入り口の鍵、駐車場の鍵、郵便ポストの鍵、車の鍵・・・などと様々な所に鍵があるためだ。

 

マンション入り口にはどんなに小さなアパートでも、オートロックのドアがあり、住人の誰かがロック解除のボタンを家の中から押さないとドアは開かない。

住人が出る時には、入り口ドアの内側にボタンがあってそれを押すとマンション入り口のドアが開くようになっている。

 

訪問者は、マンション入り口で訪問先のベルを押し、訪問先の人が「だ~れ~?」「あ、私。開けて~」「ビ~~~!(ロックを外す音)」となって開けてもらわないと入れない。

 

それでも「郵便で~す」とか「スーパーのチラシをポストに入れたいんですが」と言って、適当に誰かの家のブザーを押す人がいる。

本当の場合もあるしそうでもないこともあるので、誰にでも開けてしまってはいけない。

「郵便です」と言うから開けたのに、いつまで経っても来なくて、嘘だったのか、違う家に行ったのかわからなかったこともあった。

普通郵便物はちゃんとブザーを押して、お届け先の名前を言ってくれるので、たぶんあれは嘘だったんだろう。

 

一応変な人が入れないようにはなっているようだが、必ずそれをくぐりぬけて入ってくる人はどこにでもいるのだ。