スペインの「食」=イベリコ豚=
イベリコ豚はおいしい。
本当においしい。
牛肉はおいしくないスペインだが、牛肉以外は鶏肉も豚肉も十分おいしい。
しかし、イベリコ豚は別格だ。
スーパーに行くと、部位によってパックされているのだが、私が一番好きなのは、Chuletaと呼ばれる骨付きの部分。
日本だとポークチョップと言う部位だろうか。
これは焼くのに骨と肉の部分が焼けにくいため少々時間がかかる。
油はひかなくてもいい。
イベリコから十分油がでるからだ。
キッチンペーパーで吸わせないといけないくらいの時もある。
じっくり周りがカリカリになるくらい焦げ目をつける。
ニンニクの薄切りを一緒に入れてもおいしい。
この焦げ目をつけたカリカリ感が最高なのだ。
そして、食べる時はできれば粗塩、ガリガリした感じのお塩を食べる時に上からかける。
肉を食べた時に、お塩をガリッとかんだ感じが本当においしい。
あまり焼く時間がない時は、Secretoと呼ばれる部分もおいしい。
これは正直日本語でどの部分になるのかわからない。
スペインで知った肉だし、肉屋さんにこれはどの部分なの?と聞いたことがない。
これはとにかく柔らかい。
マグロで言えば大トロみたいな感じだ。
骨がついていないのですぐに焼けて簡単だ。
このイベリコ豚でとんかつをしたら最高級のおもてなし料理になってしまう。
しかし、一番おいしいのはただ焼いたイベリコ豚だと思う。
同じイベリコ豚でも、はずれがある。
同じイベリコ豚のパックでも、よく吟味してから買わないと外れに当たってしまう。
脂身の少ないものはやはりおいしくない。
あの脂身がおいしいのだ。
あそこにイベリコ豚のおいしさが凝縮しているのだ。
脂身の少ないイベリコ豚はただの豚肉になってしまう。
イベリコ豚が食べたいと思っても、陳列されているパックにおいしそうなものがなかったら、さっさと違うメニューに変えたほうがいい。
このお皿の付け合わせには白いご飯があう。
焼いたときにお肉から出てくる油を少し、白いご飯の上にかける。
こんなおいしい油で太るなら太ってもいいや、と思う。
油が強いので、たくさん食べるお肉ではない。
少しを味わって食べるのがおいしい。
イベリコ豚の生ハムもおいしい。
と言うか、こちらを食べてしまうと普通の生ハムは食べられなくなる。
やはり生ハムを食べるなら、ちょっと高くてもそちらを選んだ方がいい。
絶対的においしい。
そして、これも油の部分がおいしいのだ。
イベリコ豚も生ハムも、どれを買ってもおいしいのではない。
油の乗り具合をよ~~く見て判断したい。
スペインでは、イベリコ豚は高いとは言え、日本の和牛の値段ほどではない。
どのレストランでも用意しているメニューではないので、外で簡単に食べられるものではない。
イベリコ豚とおいしい塩(Sal gruesaと言う)。
シンプルだが最高だ。