「夢を持って」とか「私の夢は・・・」とか「夢が見つからない」とか、皆夢に翻弄されているけれど。

 

私は今までたぶん夢を持って生きてこなかったような気がする。

 

こういう仕事をしたい、とかこういう人生を送りたいとか、思い描いてこなかったと思う。

 

よく明確な夢を描いていてそれに向かって前進している人の話しがあるけれど、私はそういう具体的なものは持っていなかった。

目の前に与えられたことを常に一生懸命こなしていた、という方があっていると思う。

 

幼稚園教諭として仕事を始めて、その後日本人学校の幼稚園教諭として派遣され、その地でなぜか鮪関係のスペインの会社に入ることになり、絶対になりたくなかった会社員になってしまった。

国際結婚し、子供が生まれ、国際離婚した。

その後国際再結婚し、国際再離婚した。

仕事も変わったが、なぜか絶えず仕事はしていた。

仕事をしているのが好きなのではない。

私は家にいるのが大好きなので、できれば仕事はしていないほうが嬉しい。

 

でもなぜかいつも仕事と家庭を両立させてバリバリ働いている印象を周囲が持っている。

 

夢って持っていなかったよ、ず~っと。

変な言い方をすれば、「ベルトコンベアーで自分の前に来るものをどんどんこなしていく」人生だったような気がする。

でもつまらなかったわけでも、嫌だったわけでもない。

楽しかったよ、忙しかったけど。

きっと私の人生はそういうものなんだね。

ゆったり優雅に暮らしていく人生ではないんだろうな、と今になって思う。

 

夢って持っていないとだめかな?

 

夢ってそんなに簡単に決められないよね、きっと。

 

持ってなくても何とかなるよ、きっと。

 

夢がわからなくてあちこち探しているより、好きなことをして楽しい時間を過ごしている方がきっといい。

 

皆がそうだから自分も、は当てはまらない。

 

皆はそうだけど私は違う。

 

私は今やっとゆっくり生活できている。

裕福ではないけれど、老後の不安はあるけれど。

 

夢は・・・。

夢は59歳になってもやっぱりわからない。