スペインの「住」=家電①=
①冷蔵庫。
これは日本のように、野菜室が大きく引出式、というものはない。
野菜室は、以前日本にもあったように、冷蔵室の中に引出しがある。
そして冷凍室が下になっているのは日本と同じだが、これが引出式で、冷凍庫の扉を開けると(冷蔵室と同じような扉)、三段位の引出しがある。
これはかなり入る。
それに使いやすい。
引出式になっているので、中のものがごちゃごちゃになりにくい。
スペインの料理は肉も魚も大きいので、かなりの量が毎回必要になるので、これぐらい大きい冷凍室はやはり必要なのかもしれない。
年末に会社からクリスマスプレゼントのようなものが社員全員に配られるのだが、よく冷凍エビ2キロ箱とか、肉の塊2キロとかがあったのだが、こんなものが簡単に入るような大きな冷凍庫だった。
ただ、冷蔵庫の扉の内部はシンプルなので、チューブやらドレッシングやらをうまく置く工夫がされた日本の扉が私は好きだ。
氷を使う習慣があまりないので、氷を作る冷蔵庫は一般的ではない。
大きな売り場に1個あるかないかくらいだ。
②コンロ
IHの普及はすさまじく、殆どの家でIHだ。
IHの種類も豊富で、全てのメーカーで力を入れて出している。
これは、日本のIHを見た私から見ても、ヨーロッパの方が良いかも、と思う。
IHをきれいにするグッズもどこにでも売っている。
③洗濯機
洗濯機は、殆どがドラム式で、時々日本と同じ型の洗濯機が売っている!と思って見ると、韓国製だ。
私はドラム式の洗濯機の方が日本の縦型洗濯機より好きである。
しわになりにくいという観点から、かな。
スペインでは洗濯機にお湯が使えるので、自分で好きな温度を設定できる。
通常、水にしなければ、35度位が一般的だ。
その後90度までお湯の温度が変えられる。
90度のお湯で洗濯をすることはなかったが、洗濯槽を洗う時に、この温度設定にしていた。
ただ、めっちゃくちゃ時間がかかる。
普通の洗濯(綿素材)を選択すると、「150分」と出てくる。
混合を選ぶと120分位になる。(もちろん機種によって多少の差はあるが)
「時短」機能や「ちょこっと洗濯」機能がついていればいいが、そうでなければ気が遠くなるような時間がかかる。
私が持っていた洗濯機は半分の時間にする、という機能がついていたので、40分位で洗っていた。
そして、とにかく選択項目が細かい。
綿、混合、ウール、おしゃれ着、がそれぞれ温度設定があり、とにかくわかりづらい。
日本からの出張者が泊まる長期滞在型のアパートの洗濯機が各アパートで仕様が違って、この説明に苦労した。
時々、夜電話がかかってきて、「洗濯機の使い方がわからない」とか「洗濯機の蓋が開かない」などということもあったので、私は各アパートの洗濯機の写真を携帯で撮っておいたほどだ。
④乾燥機
日本ではドラム式の洗濯機は乾燥機もついてくるが、スペインでは乾燥機の普及がこれまた素晴らしいので、洗濯機に乾燥機がついているものは今まで見たことがなかった。
ドラム式の洗濯機の上に、乾燥機を乗せるのが一般的で、とても便利だ。
全てのメーカーで数種類の大きさ別でラインナップしている。
もちろん電気乾燥機だ。
排水のためには、ホースをつけるか、引出しがあってそこに溜まっていくタイプかに分かれる。
私は引出しに溜まるタイプにしたので、3回に1回位、引出しを出して水を捨てるという作業をしなければならなかったが、これもたいした手間ではない。
梅雨がある日本、どうして乾燥機が普及しないのか疑問である。
室内干し用の洗剤やら柔軟剤やらより、乾燥機の開発に取り組んでほしい。