田園都市線運転見合わせ(2022年10月20日)

職場を出るのが6時15分。

いつものように歩きながら、ちらっと携帯を見る。

乗り換えアプリで、「田園都市線遅延」とかってちらっと見えた。

見えたけどたぶんいつもの通りの少しの遅れだろうと思っていた。

 

自由が丘に着く前に車内放送で「田園都市線は停電のため運転を見合わせています」

・・・「え~~~!」

 

え、どうしよう、どうしよう。

 

見合わせてるって動いてないってことだよね。

大井町線溝の口に行ってもその先行かれない・・・?

 

すると、「大井町線も停電により遅れている」と・・・。

 

自由が丘の駅を降りた私は、武蔵小杉~溝の口という事が頭に浮かび、そのまま急いで、降りた電車にまた飛び乗った。

 

急いで乗り換え検索をしてみる。

でも、溝の口まで行ってもそのあとどうする?

バスはあるのか?溝の口から。

 

バス検索してみるとどうやらあるらしい。

バスの乗り換えをするか、宮前区役所で降りて歩くか・・・なんて感じだ。

 

びっくりしたのは、武蔵小杉で降りた時の改札口だ。

駅員さんたちが大きな声で案内してくれている。

「定期や切符を持っている人はこちらからお通りくださ~~い!」

 

・・・え。タダで通してくれるんだ。

一応定期を見せて通るんだけど、どの程度把握しているんだろう。

てっきり自腹を切らなければならないと思っていた私は、駅員さんたちの大きな声のおかげで、そちらの列から改札口を出ることができた。

JR南武線の改札口へはたくさんの人が向かっている。

この改札口でも、JRの駅員さんたちが大きな声で案内している。

どちらの改札口にも女性の駅員さんたちも出ていた。

そして、本当によく通る素晴らしい声で案内をしていた。

 

拡声器もマイクも使わずに本当によく通る素晴らしい声だった。

 

南武線溝の口まで着くと、また同じような列ができていて、他の人たちはまるでいつでもこのようなことをしているかのように慣れた足取りでその列に並んでいく。

 

しかし私はここからが問題だ。

 

バスは果たしてあるのだろうか。

 

改札口を出る時に、ダメ元で駅員さんに聞いてみた。

大きな声で誘導しているので、質問するのは気が引けたがそんなことを言っている場合ではない。

 

「宮崎台の駅に行くバスはどこにありますか?」

 

男の駅員さんは「う~~~~ん・・・」と悩んだ。

隣にいた女の駅員さんは、迷わず「南口の2番乗り場です」と即答した。

 

・・・びっくり。

よくそこまでご存知ですこと。

 

南口の2番乗り場を探すと、バスが1台停まっていた。

2番乗り場からは数本のバスが出ているようで、どれに乗れば良いのかわからない。

すでにバスは満員状態だったが、出る直前のそのバスの運転手さんに聞いてみた。

すると、そのバスは宮崎台駅には行かないが、溝15に乗れば行くと言う。

でもどうやら溝15には二種類あって(?)宮崎台駅に行くバスと行かないバスがあるらしい。

やめてくれ~~~~!

 

その時、後ろから誰かがトントンと腕の辺りをたたいた。

振り向くと私より少し若いかなって感じの女性がバス待ちのベンチに座っていた。

 

「宮崎台に行くんですか?」

 

その方は、検索したバスのルートを見せてくれて、どのバスに乗れば良いのか教えてくれた。

その上「写メ撮ります?」

と写メを撮ることまで勧めてくれた。

 

でもその人はバスの列の一番前、私はそこに割り込むことはできないので、列に並ぶ旨伝えて最後尾を探した。

 

最後尾は行っても行っても見つからなかった・・・。

100人ぐらいいたのではないかと思う。

やっと最後尾に着くと、もうバス乗り場は見えるわけはない。

けれど、その後どんどんバスが来たのか、列は動き始めた。

多分、その教えてくれた優しい人の2本か3本後のバスに乗れたのではないかと思う。

 

さっきのは電車だったので定期を持っている人は無料だったが、バスはね。まさかね。

 

いやいや。日本ってホントすごい。

バスもタダにしてくれるんですね。

定期を一応見せましたけど。

ちゃんと連絡いってるんですね。

 

パチパチパチ(拍手)。

 

さっきの写メを見ると21停留所で宮前平駅に着くそうだ。

21って、多くないですか?

外真っ暗だから、どこ走っているんだかわからない。

も~とりあえず宮前平駅まで行くしかないね。

 

バスの中で溝の口のバス乗り場でバスルートを教えてくれた女の人に、私ちゃんとお礼言ってたかなあ、なんか頭こんがらがってて言い忘れたような気がする。

あんなに貴重な情報いただいたのに・・・。

と落ち込んでいた。

 

宮前平の駅に着いて、宮崎台駅行きのバス乗り場を探した。

見つけた。

この時8時10分。

バス到着予定8時33分。

男の人がベンチに一人座ってて、女の人が1人立ってる。

33分までここで待つのか~、なんかこの乗り場他の系統のバスも来るみたいだけど、ここでいいのかな~。

女の人に聞いてみる。

「33分のバス待っていらっしゃるんですか?」

 

・・・「はい・・・」

 

 

・・・あれ~~~???

二人で同時に「さっきの方ですよね?」

 

そうです。

なんと溝の口で親切にバスのルートを教えてくださった方がいたのだ。

 

その方は、そばのベンチに座っている男性から教えてもらったみたいで。

 

つまりなんかこの繋がった不思議な3人が、バスに乗り込む時の時差があったにも関わらず、また、宮崎台行のバスに乗るために待っていたというわけだ。

 

これをご縁と言わずしてなんであろうか・・・。

 

バスは少し遅れたけれど無事着いて、私たちは無事乗り込むことができた。

 

私は駅に着く前に降りたほうがよかったので、その二人よりも先にバスを降りた。

近くに座っていたその女性にも、前の方に座っていたその男性にも「じゃ、お先に失礼しま~す!」とまるで昔からの知り合いのように挨拶して・・・。

 

今日は、めったに遭遇しない振替輸送に遭遇し、いつもより1時間45分も遅く家に着いたけれど、なんだかとても心が温まるような一日の終わりだった。

 

いい人達に触れることができて、神様どうもありがとう。

 

ちなみに、宮前平駅からのバスも振り替え輸送でタダでした。

こんな端っこの(?)バスも大丈夫って、すごい。

ちゃんと連絡いってるのね~。

パチパチパチ(拍手)。