スペインの「仕事」=勤務時間②=

スペインでの仕事は基本8時間と書いたが、日本の感覚と少し違う。

 

例えば、8時から15時までの仕事の場合、8時に出社である。

8時前に出社して、8時から仕事ができるようにするのではなく、「8時に出社」。

当然仕事開始は少し遅くなる。

出社して仲間と少し話したりして、まあ、完全に仕事が始まるのは8時15分とか・・・?

しかし、退社時間はきっちり守る。

この「守る」というのは、きっちり15時まで仕事をする、という意味ではない。

15時に席を立つ、という意味である。

15時前から退社準備が始まり、15時に席を立てるようにしているので、当然15時前には仕事は殆ど終わらせている。

 

最近では、前回の①で書いたように、昼食をとりに家に戻る習慣が少なくなってきて、そのまま続けて15時までとか、16時までという就業体制をとる会社が多くなってきた。

 

また、8時間と言っても、その中に朝食タイムや休憩時間も含まれているところがほとんどなので(どうやらちゃんと法で定められている時間がある)、きっちり8時間労働プラス休憩時間ではないのである。

会社に拘束される時間が8時間、と考えた方がわかりやすいかもしれない。

 

特にタイムテーブル的なものもほとんどの会社で存在しないし、あってもかなり適当かも。

いつも5分遅れてくる人がいたとしても、それを誰かが批判することも少ないと思う。

 

もちろん、全てのスペイン人がそうであるとは言っていない。

 

スペイン人の中にも、人より早く出社して、仕事を始めている人もいる。

 

日本人でもいろいろな人がいる中で、「日本人は皆真面目だ」と言われたら、「う~ん、まあ、人によりけりだよね」と思うのと同じである。

 

スペイン人の中にも、いろんな人がもちろん、いるのである。