スペインの「食」＝夕食＝

そして、スペインの夕食も・・・遅い。

街中のレストランは9時にならないと開かない所が殆どだ。

それも開店と同時に入るのは、なんかカッコ悪いというような空気があって、9時にレストランで待ち合わそう、とはならず、せいぜい早くて9時半だ。

その上スペイン人は時間に正確ではないため、9時半集合でも10時に来る人は珍しくない。

先についた他の人は怒らないのか？

・・・怒らない。

まったく怒らない。

「あ～、あの人はいつも遅いから今頃着替えてるわよ」とか言ってる。

その間、皆でしゃべったりしている。

その人が来ると、「あ～、やっと来た～」と一度皆で盛り上がる。

そのノリでレストランに入り、そのまましゃべり始め、注文は当然遅くなる。

そして、しゃべり、食べ、飲み・・・。

終わるのは12時をすぎてから。

前菜から始まって、メイン、デザート、コーヒー、食後酒のリキュール・・・などとなればそれも当然。

しかし私は眠いのである。

7時過ぎには夕食を食べ終えて、9時頃にはゆったりして寝るモードに入っていく私には、スペイン時間の夕食は結構きつい。

家庭でも夕食は遅い。

そしてどちらかと言うと簡単な夕食だ。

日本がサンドイッチや簡単な麺類などで終わらせるのと同じで、スペインは夕食は軽めだ。

朝と同じようなパンとカフェ・オレで終わる家も多い。

これは本当に家によって違うので、夕食もしっかり食べるわよ、と言う家もあるし、軽く済ませる家もある。

5時頃おやつの時間があって、ここで結構大人も子供も何か食べてしまったりして、特に子供は夕食時には食欲がなく、ココアミルクだけ飲んで眠ってしまうこともある。

夕方から皆で外出して、そこで何か軽く食べて終わり、ということもある。

夜外出したい国民性なのだと思う。

夏は8時9時でも明るいので、6時頃から家族で買い物に行ったり、ショッピングセンターをまわったり、映画を見に行ったりする。

冬時間になって早く日が沈むようになると「早く暗くなって寂しいわ～」と言う人が多い。

8時頃外のテラスのテーブルで、ビール片手に生ハム、とかイカのリング揚げのはさまったパン（ボカディージョ）とかを食べる人で、ウィークデーでもにぎやかだ。