スペインの「教育」=制度=

ヨーロッパでは、9月始業。

2ヶ月以上の夏休みを経て、9月8日~10日頃第1学期が始まる。

夏休みの後に新しい学年になるので、夏休みの宿題と言うものがない。

夏休み前になると、あちこちで夏休み用のホームワーク的な教材が売られるが、どちらかと言うと低学年向けである。

 

クラブ活動は夏休みはなくなるので、学校に行くことは全くなくなり、当然先生たちも子供たちと一緒に2ヶ月以上の夏休みに突入する。

 

9月に小学校の新1年生になる子供は、その年に6歳になる子供。

つまり1月1日生まれから12月31日生まれの子である。

 

保育園は各地にあり、ゼロ歳児から受け入れているところが殆どで、就学前までの子供を預かっている。

日本のように、厚生労働省の管轄ではないので、母親が仕事をしていてもいなくても、お金を払えば入ることができる。

 

幼稚園は3年保育で日本と同じ。

日本と同じように、住んでいる地域で決まる公立の学校があり、幼稚園から中学まで同じ敷地内ということが多い気がする。

 

小学校は6年制。

これも日本と同じ。

 

中学校は4年制。

ここまでが義務教育なので、日本より義務教育期間が1年長いことになる。

 

その後2年間が高校で、こちらは中学4年生の時点で理系か文系が選択したコースの勉強になる。

 

その後、専門校に行くか大学に行くか、そのどちらも選択しないか、となる。

専門校は2年間ぐらい。

大学は医学部や法学部以外は4年制である。

 

大学入学には一応試験がある。

私立の大学はとても少ないので、殆どがその試験を受けることになる。

つまり公立の大学である。

その点数によって、入る学部が決まる。

一番難しいのはやはり医薬学部。

法学部はどちらかと言うと点数は低くても入れる。

 

ただ、スペインの大学は、他のヨーロッパの大学もそうだと思うが、卒業する方が難しい。

3年経ってもまだ大学1年生と言う人がたくさんいる。

こうなるとたいてい中退してしまうのだが・・・。

 

留年は小学校からあるので、学年に必ず上の学年から落ちてきた子がいたりする。

 

人気の私立校は、幼稚園から入れておいた方が確実に高校まで上がれる。

途中から転入する場合は、空きがない限り入れないというほど人気の学校もある。

毎年スペインの学校ベスト100というのが発表され、施設状況、学校の広さ、教員数など様々な観点から点数をつけて順位付けして発表するので、これに入っている学校は人気が高い。

 

また、インターナショナル校も結構ある。

 

日本のような受験制度はないので、その観点から見れば比較的ゆったりと学校生活は送れるのかもしれない。