スペインの「食」=野菜②=

トマト。

トマトは安い。

サラダに使うのは大きくて比較的緑っぽいトマト。

緑っぽくて少々固い感じがするが、これがサラダ用。

 

赤くて柔らかい小さいトマトはソース用に使う。

 

サラダ用のトマトは芯の部分がデコボコしていて(しわがあるっていうか、谷間のような線があるっていうか)、見た目は良くないかもしれない。

日本のトマトは本当に皆きれいで同じ格好をしているが、スペインのトマトは個性的だ。大きさも不格好さもばらばらだ。

 

野菜はスーパーでも自分で好きなものを取って、野菜売り場にある測りに乗っけてその野菜のボタンを押すと、重量から計算した金額がシールに印刷されて出てくる。

それを袋に貼ってレジに持っていく。

なので、トマト1個でも購入できる。

殆どの野菜がこの方式で購入できる。

まあ、これは昔ながらの市場などでやっている方法が、スーパーに導入され、機械でできるようになっただけの話しなので、スペインでは、量り売りが通常だ。

 

私がスペインに初めて行った頃は、近所の小さな何でも屋さんみたいなところでも野菜を売っていて、そこでも量り売りをしていた。

しかし、これは順番待ちが長い。

1人が何種類もの野菜を量ってもらって買う。

カボチャなどは大きいのでそれを切らなければならないし、キャベツ半分とか四分の一なんてこともある。

その上、野菜を買った後は、ハムだのチーズだのと続く。

そしてその上、それをしゃべりながらやるので、終わらない。

買う側も売る側もおしゃべりは止まらない。

量る手が止まって話しに集中してしまうなんてしょっちゅうだ。

 

夫の話し、子供の話し、孫の話しなど話しはつきない。

待っている人も加わって、女の井戸端会議がさく裂する。

 

「へ~」「あ~そうなの~」などというのんびりの会話ではない。

「夫がこんなことをした」「こんなことを言った」などというと、「はあ~?!何それ!冗談でしょ!〇〇〇っていいかえしてやりなさいよ!」とか「今度そんなこと言われたら〇〇〇ってしてやりなさい!」とかもうそれはそれは「さく裂」する。

 

スペインの女性が強いのはこういう文化があったからなのかもしれない。

 

トマトの話しがスペイン女性の強さに変わってしまったが・・・。